菜園日誌

240730菜園日誌・ブドウの灰色かび病(閲覧注意:ブドウ栽培の詳細にご興味のある人向けの記事です。)

2024年7月30日 火曜日 曇りのち晴れ

この7月、北海道(空知地方)は雨が多く、蒸し暑い。ブドウ栽培については、厳しい天候が続いている。7月というのに、早くも灰色かび病が発生。厳重注意状況。

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シャルドネの花殻落としを施行中に、灰色かび病の初期症状の粒(単独)を見つけた。
今年のシャルドネは雨のために花震いが多く、花殻はきわめて落としにくい。
(上記の写真は花殻落としの前の状況、2024年7月27日撮影)
同様に、灰色かび病の初期症状の粒(単独)。
(上記の写真は花殻落としの前の状況、2024年7月27日撮影)

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実は、私、灰カビの初期症状を意識したのは今回が初めてかも知れない。通常は、収穫前に突如、末期状態のカビカビで姿を見ていたのである。

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隣の粒に波及した灰色かび病。
この写真で、上の粒は「灰色かび病」が進んで典型的な「灰カビ」の外見。これが隣の粒(この写真では下の粒)に波及したのだろう。下の粒は初期症状の外見だが、実割れも生じており、これからさらに、周囲のの粒に「灰カビ」が波及していきそうである。バッカス、2024年7月30日撮影
「灰色かび病」がさらに進んだ状況のシャルドネの房。
ここまで進むと誰も見間違うことのないだろう、典型的な「灰カビ」。発病元は単独だったかもしれないが、現時点では周囲の多くの粒に波及している。房ごと切って除去。
このような状況の房は、今のところ多くはない。が・・病気の房を切捨てる作業は切ない。
10月中下旬の収穫を予定しているシャルドネ・・
これから3ヶ月・・私たちの畑のぶどうたちはどのような経過をたどるのだろうか。 
2024年7月30日撮影

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この時期の灰色かび病の発生に関して:

観察: 7月中旬から花殻落とし作業を続けている。その最終段階時期で、すでに灰色かび病の病果がちらほら。

考察: 花殻落としが遅れた房に「灰カビ」が見つかったものの、花殻残存が灰カビの要因とは考えにくい時期(7月下旬)。雨と湿気の多い悪天候(湿気の停留しやすい私たちの畑の微少環境も関与か?)による、一次感染病果によるものと考えた。

プラン: 

1)もしそうであれば、病果をとり除くことに意味(波及=二次感染防止を目指す)があるはず。可能であれば、病果を(見つけ次第)取り除くという作業を追加しようか・・(今まで、この10年、幸か不幸か、このような<ぶどうの実が極めて酸っぱい>時期にそのような灰カビの経験がなかったのである。大概は収穫前の時期に灰カビで悩まされていた。なので、局所切除作業に意味があるかどうか、やってみながら経験していくことになりそうだ。)

2)また、できるだけ畑局所(垣根下)の草刈りを行い、湿気がこもるのを防ぐ。

3)副梢が残っていればできるだけ欠いて、風通しを良くする。

4)ぎっしりと実が詰まってしまう8月期以降、灰色かび病の「くすり(=農薬)」はほとんど効果が期待できないと考える。房の中心部まで薬は到達できないのである。

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